今回は困った害虫をご紹介したいと思います。
コガネムシ(マメコガネムシ)の幼虫です。
バラ、モミジ、コニファー系などなど、様々な植物の根を食べます。
被害を受けた植物は発見が遅れると瀕死になります。枯れる可能性大です。
根張りが極端に悪くなるので株自体がグラグラになり、簡単に土から抜けてしまう事もあります。もちろん葉も枯れてしまいます。
去年の夏はかなり困らせられました。今年も恐怖を感じます。
では、生態と対策をご紹介したいと思います。
まずコガネムシのライフサイクルは、
5、6月:蛹から羽化し、成虫発生。
7、8月:産卵。
9、10月:孵化し根を食害。
11~2月:活動が低下
3、4月:食害再開、そして蛹へ。
大体ですが、こんなサイクルです。
3月、9月(食害期)以降急に枯れ始めた植物があったらコガネムシの可能性があります。早急な対処がおすすめです。
では鉢植えの対処法ですが、
①一匹残らず取りきる。
鉢から抜き土の中を探します。一匹見つかると複数匹居ると考えられます。10号鉢に数十匹居た事もありました。
株の中心部にも入り込んでいるので株には大ダメージですが、しっかり取り除く事が必要です。一匹でも残るとまた食害します。
ただし、この作業は植物へのアフターケアが重要です。作業後の適した水やり、日陰にて管理、温度も暑過ぎず寒過ぎずで養生させるなど、植物に適したケアが必要です。
②農薬を使用する。
適応のある農薬を施してあげます(オルトランDX、ダイアジノンなど)。また、農薬メーカーからの推奨されてる方法ではないですが、噴霧して使う農薬(ベニカR、ベニカXファインスプレー)を株元に灌水したり、農薬に鉢部分を数分浸けてしまうなども手です。ただし、土の交換は行わない為、卵が残る可能性はあります。
①だと作業によるダメージ大、②だと卵が残る可能性がある。
時期や状態に応じて対処法を選ぶと良いと思います。もし宜しければご相談下さい。
続いて地植えの対処法ですが、
農薬を施すの一択と考えます。植物を株上げして広範囲の土を隈無く確認するのは現実的では無いと考えます。
完全駆除は難しいですが、農薬である程度抑え込む事が良いと考えます。
長文になってしまいましたが、幼虫については以上です。
次回投稿では成虫について書きたいと思います。今回と関係がありますので、是非併せて見て頂きたいと思います。
宜しくお願い致します。